濃茶

グラン・トリノの濃茶のネタバレレビュー・内容・結末

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

見事な主演、見事な監督

作り手が、この映画で表現したいことは何か?
問われると、ちょっと迷います。
この映画の中では、アメリカの日常における様々な問題が描かれています。
人種差別、銃社会、核家族化、モラルの低下、宗教軽視。

通常は二時間でこれを行うと、論点がぼやけたり、説明が不十分だったりして、映画を見た後に、モヤっと感が残りそうなものですが、これだけのテーマを、この映画は日常に絡めて、見事に描き出しています。

嫌われ者の主人公ですが、彼を嫌っている周りの人間も、問題ありです。
映画を見ながら、自分もそうなのだと気付かされました。

題名が、映画に出てくる美しい車の名前であることがとてもユニークです。
この美しい車が古くても価値あるものと考えられるように・・・。
それが、作り手が表現したいことのように感じました。
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