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ガルシアの首のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

ガルシアの首(1974年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

サム・ペキンパー監督が自認する『戦争のはらわた』と並ぶ代表作。タランティーノ好き、セルジオ・レオーネ好きなら、ハマる事請け合いだ。

以下は物語。

メキシコの大地主が、娘を孕ませた男の首を持ってきた奴に高額の懸賞金をかける。

メキシコの街で、人捜しをする男たち。
アメリカ人観光客相手のBARで、ピアノを弾くベニー。アメリカの2人組に声をかけられ、アルフレッド・ガルシアを知らないか尋ねられる。

ベニーの情婦エリータはガルシアと関係があり、ガルシアは交通事故で死んだと聞かさる。ベニーが2人組を訪ねホテルに行くと、4日以内に首を届ければ1万ドル、さもなくば殺すと脅される。

ベニーはエリーと共に、真紅のコンバーチブルでガルシアの故郷へ向かう。ベニーを尾行しているメキシコ人がいる。元恋人の首の切断を嫌がるエリー、2人の関係は微妙に揺れ動く。更に、野宿の際、暴漢に襲われるが、ベニーは彼等を銃殺し、故郷の田舎街にたどり着く。

墓地で遺体を掘り起こし、首を切り取ろうとした時、ベニーは背後から殴られて気絶。起きた時には、エリータは殺され、首は奪われていた。

首を奪ったのはベニーを尾行していたメキシコ人で、ベニーは彼等を射殺して、首を取り戻す。しかし、ガルシアの街の一団がベニーの前に現れ、首を奪い取る。その時、更に、アメリカ人の2人組も来て、一群をマシンガンで皆殺しにする。ベニーは老人1人を残し、アメリカも殺す。

ベニーは依頼されたメキシコのホテルへ戻り、一万ドルの受け取りを拒否し、懸賞金をかけた男の所在を聞き出し、メキシコへ向かう。

孕んだ娘の助けもあって、16人が死んだ悲劇を生んだ非道な大地主を前に、ベニーの怒りが炸裂する--------

中盤の道行までは70年代ロードムービー的で食い足りないが、墓場以降の怒涛の展開は圧巻。バイオレンス映画の傑作中の傑作だ。
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