シネフィルmonk

ぼくの小さな恋人たちのシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)
4.2
『ママと娼婦』の翌年公開のジャン・ユスターシュ長編第二作にして遺作。彼が遺したのはあと短編・中編数作のみです。ユスターシュが少年時代を過ごしたペサックの田舎町、ナルボンヌの町並みを舞台に郊外ロケがほとんど。

祖母の家で自由な暮らしを送っていた少年が他の男と暮らしている母の家に引き取られて、学校へも行かせてもらえず働きながら多感な時期を過ごす思春期の少年を描いた青春劇。ユスターシュの少年期を描いたとされます。前作が極めてゴダール風だったのに対して、こちらはみずみずしさたっぷりのトリュフォータッチ。

トリュフォー好きの私は大いに心が揺さぶられました。『ママと娼婦』より万人受けしそうな作風であり、こちらも才能の片鱗をうかがわせます。マルタン・ロエブ、イングリット・カーフェン、ジャクリーヌ・デュフランヌら出演。
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