Kumonohate

ザ・スパイダースの大進撃のKumonohateのレビュー・感想・評価

ザ・スパイダースの大進撃(1968年製作の映画)
3.7
幼稚園の時、隣に住んでた1年年上のお兄さんが多分上の兄姉か父親のだったんだろうが大量のGSのシングル(もちろんレコードね)を持っていて、よく家まで遊びに行っては聞かせてもらっていた。そんな幼児の三大お気に入りバンドがブルコメとタイガース、そしてスパイダースだった。中でもスパイダースは、テレビで見ている限り他の2バンドに比べてコミカルで、しかもそのテンションが特に高かったり低かったりするワケじゃなくひたすら普通だったから、レコードも背伸びすること無くリラックスして楽しめた。

つまり、そういう映画である。

真理アンヌがやや高嶺の花っぽくミステリアスではあるけれど、クレージーのような熱さもドリフのようなナンセンスもなく、最後までその理由が明らかにされない2組の悪者に狙われたスパイダースが右往左往する物語はただただ軽妙。ヒロインの和泉雅子も普通に可愛い。だから、ちょこちょこ挿入されるスパイダースの楽曲や演奏シーンもすんなり入ってこれる。

ブリティッシユ・ビートに傾倒していたと言われるザ・スパイダースだが、それをサラリと肩肘張らずにに演奏しちゃうのだから、やっぱり凄いバンドだったんだなと思う。
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