あおや

時をかける少女のあおやのレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
4.8
たとえ何度タイムリープして繰り返しても、あの一瞬で駆け抜けてゆく季節を長く感じることはないだろう。

東京国立博物館野外上映にて。……といっても長蛇の列に入場を諦め上野公園から遠目に観ただけで、改めていまだ多くの人を惹きつけてやまないこの作品の魅力を実感させられた。

今や夏の風物詩となっている「時かけ」。筒井康隆の原作とは大きく異なるものの、ラベンダーの花や写真がちらりとうつるシーンには思わずにやりとさせられる。中学高校ではマイノリティだった"こうすけ派"(みんな"ちあき派")が年を重ねるにつれて増えていくのも面白い。

巻き戻して、再生。巻き戻して、再生。私たちは死ぬまでにあと何回、この輝きを失わない100分間の夏を繰り返し観たくなるのだろうか。
あおや

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