パンナコッタ

ハズバンズのパンナコッタのレビュー・感想・評価

ハズバンズ(1970年製作の映画)
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大袈裟ではなく映画ってここまで、凄いんだって思わせてくれる作品が好きなんだけどカサヴェテスの作品はどれもそうです。仲良し三人組「中年男」のデイ・トリッパー。中年男の造形っていろいろありますけど、これまた複雑。露悪的ではあるもののウエルベックみたいな陰湿な感じはしないってとこだけわかりますね。まぁ屈折してるというか振り切ってる。いろいろ整理しようと言葉を引っ込め突き出したりするもののまぁ無理ですよ。あのバーのカラオケコンテストなんてひどいもんですが観てしまってますもん。本筋を辿っといけば内容が理解できるとか監督の意見を開陳できるとかそういう類の映画ではない(物語的にはシンプルだけど)、もう役者の演技、ショットに含む運動の中にだけactuallyが封じ込められている、それをみたさにこの長い映画を観るんだと感じました。