加瀬

アイアンマンの加瀬のレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
3.6
ヒーローとロボットの掛け合わせは特に男性には刺さりやすい題材だ。ヒーローらしさもあまりなく、ヒーロー映画としてはあまり機能していないがロボット演出に胸が高鳴る。
兵器を作る会社の社長で高飛車なキャラクターを見て、初見ではあまり好きになれなかった。作品を重ねる毎にキャラクターの深みが増していく。ヒーローとしての葛藤やピーターパーカーとの擬似的な親子関係等人間的な描き込みが凄い。

鑑賞当時のアメコミの知識はスパイダーマンしかなかった。スパイダーマンシリーズは素顔を見せないことによるヒューマンドラマが面白さのひとつだと思ってたから、今作もそうであると思っていた。続編で描かれる鬱の描写は従来のヒーロー像とはかけ離れている。私たちと変わらない一般人として描くMCUのヒーロー像は今作の「I'm IRONMAN」から始まったと思うとこのセリフは更に深く感じる。
ここから10数年、更に続く映画シリーズの核心となるセリフをアドリブで答えたロバートダウニーJrにも敬意を評したい。
加瀬

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