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アイアンマンのbebeのレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
3.4
 兵器開発の天才が、拉致された先で自身の会社の兵器が悪用される現実を目の当たりにされられて始まる「アイアンマン」シリーズ第1作。

 主人公に惹かれる作品であることは言うまでもない。他人を顧みない合理的だが利己的で傲慢な、お世辞にもいい人とは言えない「天才で金持ちでプレイボーイ」に「博愛主義」が加わり、さらにパワードスーツによって「力」を得る。尖り過ぎた思想を持ついかれ野郎ではあるが、人を導く力とカリスマを持ち合わせているだけに見ていられる。既にリーダーの風格である。

 何といっても、ガチャガチャした人型のスーツはかっこいい。スーツ自体は改良を重ねられるけれど、この機械感、ロボット感が一作目の魅力。

 軍事兵器の開発とその利用の現実に対する反省と償いがアイアンマン誕生に大きく寄与している。これは人類が、世界が、そして何よりアメリカが(今なお)経験しているものだし、アクチュアルな問題。ただ、その解決すら「力」によるのは実に皮肉に思える。
 とはいえ、『アバター』もそう。なんか、道徳的に、倫理的にそうなんだけど、作品つくるだけじゃなくて、ね、?

 ラストシーンは名シーン。
MCUを方向づける重要な場面。
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