富樫鉄火

木枯し紋次郎 関わりござんせんの富樫鉄火のレビュー・感想・評価

3.0
#117 野上龍雄大会
一風変わった股旅映画なのだが、本来の「笹沢佐保の紋次郎」と、あまりに乖離しており、そのために、どう観ればいいのか、たぶん、多くの観客が戸惑ったのではないか。
そもそも、姉が実は生きていて、それが酌婦になっており、いまの紋次郎と、ああいう形でかかわる設定が、話を破綻させる一因になってしまったような気がする。
それでも、砂塵のなかの立ち回りや、桑畑での決斗など(『用心棒』のパロディ?)、中島貞夫ならではのシーンが続出するし、文太の静謐な芝居も味があって、飽きさせない。
富樫鉄火

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