@「我々ができるのは
せいぜい運命に手抜きをお願いすることだ」
不条理とブラックユーモアを美しい世界観にぶちまけた作品。
可愛い映像でコーティングされたえぐいストーリー。
観たいとずっと思っていたロイ・アンダーソン監督作品。
はじめては今作を手に取った。
ジャケットと同じく可愛らしい世界観に見惚れていたが、最初の30年勤め上げた!と叫んだ男性にすでにやられてしまった。
ストーリーの根幹にあるのはある惑星で起こる不可解な現象。
その現象をどうにかしようと、逃げる人、神に祈る人、神を見捨てた人、商売をする人、儀式をする人などを描いている。
最初は主人公などがいるのかもと思っていたけど、どうやら群像的なものだった。
やはり印象に残っているのは儀式だろう。
まさかあのアリ・アスター監督が今作を元ネタとして使っていたとは知らず、「うそでしょ?!」と声が出てしまった。
その後の反応なども恐ろしい。
100歳を祝われる側と祝う側との温度差。
大量の荷物を抱え旅立つ人たちの滑稽さ。
最初はシュール過ぎて分からなかったけど、じわじわと後になって余韻が来る作品だった。
今作の絵が好きな方はMaria Svarbovaさんの写真集好きやと思う!
私も今作の絵大好き。
勿論、Maria Svarbovaさんは写真集持っている!
ストーリー : ★★★★☆
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★☆☆☆
メッセージ性 : ★★★★☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆