高橋伴明監督は、チンピラが好きなのか、はたまたバカにしてるのか、そのバカさに魅せられているのか。今作も虚勢ばかりのダセー男の痛々しさが、屈折したユーモアでイキイキしすぎなくらいイキイキと描かれる。
梅川昭美がモデルの宇崎竜童演じるアキちゃん。「駅」のチンピラ宇崎竜童と似てますな。ナメんじゃねえぞ、やるときゃやるんだぜえ、ま、今日のところはこれくらいにしといてやるけどよ…な、通称ナメコレ系チンピラをやらせたら右に出るものなしですな！
明らかにパワハラサイコ野郎なアキの行動のバックで、感傷的でブルージィなハーモニカが鳴る演出とか、節々にアキの思考の整合性の無さとか無軌道さをカラッとしな演出で見せる撮り方、変態ですね。変態は変態のような所作はとらないですから。
