血と砂に投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

「血と砂」に投稿された感想・評価

岡本喜八らしいユーモアに溢れつつ、戦争の虚しさ、反戦への思いが痛いほど伝わってくる。その上、しっかりとエンタメ作品に仕上がっており、まさに戦争映画の傑作。
三船敏郎と少年軍楽隊員との関係性が「椿三十…

>>続きを読む

岡本喜八監督『血と砂』(1965)

戦争に抗いながら共振し、没してゆく人間讃歌のハーモニー

少年兵軍楽隊のそれぞれの生々しさ、
欲望・夢・野望・希望、この辺りがいっしょくたになった表情、そしてそ…

>>続きを読む

これほど音に拘った作りでありながらタイトルに一切の反映が無いのは何事だと見進めていたら末尾で全て納得した。どれだけ誇りや敬意を持ち、精神性が純朴であろうとも戦場には"血と砂"それしか残らないのだ。劇…

>>続きを読む
GT

GTの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 戦争×音楽という異色の組み合わせ。音楽隊の少年たちが見る、地獄の戦争。
 冒頭、戦場で楽器を吹き鳴らしながら兵士たちが陽気に行進するというシュールな映像でスタート。オープニングの「聖者の行進」は(…

>>続きを読む
元あった文脈から切り離して全く異なるような文脈に何かを置くこと、いまふうに言えばサンプリングめいたものが良くも悪くも際立つのが岡本喜八という監督だと思うが、特にこの作品はそれが強い。
「聖者の行進」が流れると、
若者の屈託のない笑顔と悲愴な泣き顔が交差して浮かび大変辛い。

310万人もの戦没者。
勝ち目のない戦争を止める機会はなかったのか。
悔しくて仕方ない。
KMAY

KMAYの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

とになく聖者の更新が耳から離れなくなる。

キャラ立ちが素晴らしい。
心優しい問題児の小杉曹長、冷たく厳しくも人間味のある良い上司の佐久間大尉、気の短い板前犬山、一途な慰安婦のお春、雨の中の楽器を案…

>>続きを読む

正義感ゆえに左遷された軍人、従軍慰安婦、料理人、反戦家、そして音楽学校の生徒。絶対に出会うことはなかった人々を戦争が引き合わせ戦争が引き裂く悲劇。
観終えた後のこの気持ち。何と言い表せばいいのだろう…

>>続きを読む
ギズモX

ギズモXの感想・評価

5.0

【聖者の行進】

殺伐とした戦場に陽気なブラスバンドが響きわたる、ユーモアとアナーキズムに満ちた岡本喜八監督、三船敏郎主演の戦争映画。
激戦地に赴いたアウトロー熟練兵が少年音楽隊を率いて基地の奪還と…

>>続きを読む
Evans

Evansの感想・評価

4.3

「戦争とジャズ」

青年音楽隊と三船曹長の成長を描いた戦争映画

ディキシージャズという日本の戦争とは少し距離のあるものを扱いながら、戦争の悲惨さ、過酷さ、切なさを映し出していた。若くして亡くなった…

>>続きを読む
>|

あなたにおすすめの記事