ばんがど

血と砂のばんがどのレビュー・感想・評価

血と砂(1965年製作の映画)
4.3
正義感ゆえに左遷された軍人、従軍慰安婦、料理人、反戦家、そして音楽学校の生徒。絶対に出会うことはなかった人々を戦争が引き合わせ戦争が引き裂く悲劇。
観終えた後のこの気持ち。何と言い表せばいいのだろうか。美しいほどの伏線回収劇。エンタメとしてあまりに完璧過ぎて気持ちよくなってしまっている。ただ愛してしまった仲間たち、共に感じた心地よい空間はもうそこには残っていない。この絶望的な寂しさ。 そして「その日、八月十五日」というトドメの幕切れ。その瞬間のこの気持ち。何と言い表せばいいのだろうか。
本作を35mmの高解像度とビッグスクリーンで再会させてくれたロイヤル劇場さんには感謝しかないです。
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