怪演！アンソニーホプキンス
ストーリー
奴隷制度が横行していたかつてのアメリカを舞台に、彼らを救おうとアメリカ法制度に疑問を投げかけた元大統領、ジョン・クインシー・アダムズの闘いを描く。
主演 マシュー・マコノヒー
監督 スティーヴン・スピルバーグ
アミスタッド号事件を元に作られた今作は興行収入こそ芳しくなかったが『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として高い評価を得た。
前半パートは割とテンポが早く、スピルバーグにしてはインディーズ的な撮り方をするなと見ていたが、後半からの怒涛の「何が起きたのか」の描き方はさすがで、人間としての視点を活かしつつシンドラーのリストとは違った問いかけの技法は面白い。
すごくわかりやすい残酷描写に思わず目を背けたくなるが、この時代の人々同様スピルバーグは直視するような演出をしており、構成自体はスピルバーグ版「砂の器」に近いと感じた。
マシューマコノヒーやモーガンフリーマン、キゥエテルイジョフォー等豪華な面子だが、そんな素晴らしい演技をする彼らをよそに終盤で怒涛の怪演を見せてくれたアンソニーホプキンスは優勝だろう。
全てはアンソニーホプキンスのための映画のようにすら感じた。
まるで歴史を見ているようで良かった。
