ヒューマニズムと人種差別の関してはさすがスピルバーグのこだわりの色が濃い。アメリカ、というよりヨーロッパの黒歴史をたどり、人権について語りが続く物語。アンソニー・ホプキンスとはぜいたくな布陣キャスティング。グラディエイターの彼も。
マシュー・マコノヒーが若々しく当時の映画界は頼もしい時代に感じていた。予測通り素晴らしい俳優になり、我ら映画ファンを喜ばせてくれた。
この類の映画にはのめりこみやすいのだけれど「歴史」特に西洋の歴史に踏み込むと、なんかなー・・・・。やるせない。
裏の事情を見れば正義の人よりも自己中の人々ばかりが利権や都合で動いていただけという現実。
真実と現実の見極めがスピルバーグの映画にはいつも必要に思っている。好きな監督だけど冷めた目で見ながらその存在意義にも賞賛を贈るべきと考える自分がいる。