黒人奴隷制度がまだ当たり前だったころ
人種差別反対派と、肯定派の裁判をメインに描く作品。
奴隷が良い事か悪い事かを一旦置いて
人類の歴史上ずっと戦争と奴隷は有り続けた。つまり奴隷制度が必要な事は歴史が証明している
と主張してくる相手側弁護士と
戦っていく主人公(黒人)側弁護士
ほとんど実話を元にした話なので
奴隷が運ばれていた船での出来事などの描写がえぐい。
戦場のピアニストを初めて観た時の不快感というか気持ち悪さに近い
人間の怖さ、汚さ、愚かさが存分に見える。
そして、これだけひどい映像だが
映画だから多少軽く、見やすく、短くされている所に恐怖を感じる。
本当は映像に出来ないような出来事がもっとたくさん、しかも2時間に収まるわけもなく何年も起きていたかと思うと頭が痛い
人間は犬や猫を虐待する人を許さない人が大多数だが
そういう人達も蚊やハエはなんの罪悪感もなく殺す。
子供達が蟻や花を踏み潰すように
人間は共感能力を知らないと人間も簡単に虫を殺すように
面白がったりあるいは無感情で人を殺せる。
人権や道徳の教育や、
共感能力がこういう問題を減らして行けたらいい。
そして、実話を映画にしているので
救いようのない結末を迎える。
せめてハッピーエンドだったらもっと売れていただろう。
だが人類にハッピーエンドはあるのだろうか