MisaSugiyama

ウォーク・トゥ・リメンバーのMisaSugiyamaのレビュー・感想・評価

4.2
もっと早く鑑賞すればよかったなぁと思うほど素敵な作品。

こういう真っ直ぐな愛を見たいのだ。

展開の要素で考えると確かに王道でベタかもしれないが、全体を通して詩的で、聖書を元にした真っ直ぐな愛についての台詞が多くて、すごく満たされながら鑑賞しました。
そしてこの時代特有の質感の映像がおしゃれ。

恋愛だけでなく、1人の少年の思春期を乗り越えるというテーマもあるため、子どもと大人というワードが強く意識されます。
自分を中心に考えたり、プライドに支配されたり、人目を気にしたり、本心を隠したり。
真正面に人と、自分の感情と、向き合うのが大人なのかもしれません。
それを少し特殊な恋愛を通してランドンとジェイミーは得ていった気がします。

30歳を前にして、出てくる大人たちが、とても大人。笑
余談ですが20歳ぐらいの頃、大体の恋愛映画の主人公に歳が近かった私は「映画を観てもどんどん主人公に共感したりできなくなるのが辛い」と思っていました。
映画が好きなのにそんな日が来るのかな、と思っていたけど、同じ目線でなくても作品の伝えてる愛の本質を鑑賞したり、人生経験を重ねていろんなキャラクターに感情移入できることになっていくんだなぁと思いました。ジェイミーの父の話と、実の父と打ち解けたシーンが泣けるのよ…。
MisaSugiyama

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