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トップガンのトラインのレビュー・感想・評価

トップガン(1986年製作の映画)
3.0
新設された空軍エリートパイロット養成課程に選ばれた若者たちは、死力を尽くして課程の首席を目指して努力するが、跳ねっ返りの主人公はルール破りにチームワークの欠如、見かけた女性を口説くのに必死。そんな中で実践の機会が出てきた彼らはどうなるのか・・・みたいな話。



若いトム・クルーズかっこよすぎて何でも成立する世界。
正直滅茶苦茶やるのでキャラクター的にはライバルのアイスのほうが好きになれるのだけど、このマッチョさが当時のアメリカでは尊ばれていたのかもしれませんね。感覚のズレという所で言えば実戦ありきという世界観もそうかも知れない。当時は仮想敵ではなく実際に世界中が銃を突きつけ合っていた時期にもかかる社会でしたからね。冷戦真っ只中。



なのでマッチョで筋肉で熱くてかっこいい跳ねっ返り男がガッツを見せて女も落とすしいい仕事をするっていう、マッチョイズムが当時ではいい感じだったんでしょう。苦悩の仕方すら非常に男臭い。分からなくはない。その辺の嫌味もトム・クルーズがかっこよすぎて中和っていうか、まぁどうでもいいかって思わせちゃうレベル。トム・クルーズの顔が強すぎる。多分ミサイルの先端にトム・クルーズの顔写真でもつけとけば一発で戦闘機どころか国が滅ぶ。核よりも強い顔。トップ顔。



メアリー・スーよろしく顔面偏差値でぶん殴るわけじゃなく、色々とシナリオも緩急がついており名作と言われる理由は非常に納得できる出来で、ミリタリーに疎い人でも全然見れるのもすごい作りと言えるかも。ミリタリー作品というのはそれこそ小説でも舐めてみれば分かるけど、”そんな事は分かってて当然だろ”というくらいに用語の羅列が始まるので、ロックでポップでミリタリーでアメリカンという凄い味わいを醸している。この作品を元にしたコメディ作品ですら大当たりするほどだ。とにかく受け入れられた作品なんだと思う。



トップガンマーベリック視聴前に見直してすら、ああこんな感じだったんだーっていう再発見があったりして楽しかったですね。
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