ククレ

新幹線大爆破のククレのネタバレレビュー・内容・結末

新幹線大爆破(1975年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

昭和の熱量がほとばしる素晴らしい映画やった!珍作「北京原人」の監督と思って敬遠してました。すみません…。

何と言ってもキャストが豪華過ぎるで!主犯が高倉健、新幹線の運転手が千葉真一と小林稔侍と竜雷太、指令室長が宇津井健、国鉄トップが志村喬…丹波哲郎は友情出演で最後に美味しいところ持っていくやんけ。犯人の兄弟のチョイ役の田中邦衛なんて…贅沢!濃い〜役者ばかりで笑えるくらい。でも、もうほとんどの方が他界されてるんやね…。

以下はネタバレ…






全編に渡ってすごい緊迫感!犯人グループ、指令室、警察、新幹線内部を交互に見せるんやけど、国鉄職員も警察も運転手もみんなプロとしての矜持を持って果敢に取り組む姿が熱い!解決後に指令室長が辞任する理由に驚かされる。「もう一つ爆弾があるかもしれないのに停止命令を出したから」なんて高潔!かっこいい!今の邦画にはないエネルギーに満ちているで。

機関車とか新幹線の爆破シーンは、模型の特撮とはわかっていても迫力あったわ〜!CGにはない臨場感があるよなぁ。特に新幹線が並走するシーンはとても臨場感あった。

ただ、昭和の映画らしい雑な面もあるなぁ。オープニングのタイトルバックの赤い字はダサすぎるやん…。脚本も粗があって、急に柔道部が山道をランニングしてたり、喫茶店が火災になるのは無理があるわな。劇伴もことごとく合ってないで。ラストシーンの射殺されるストップモーションは最高に良いカットなのに、音楽が台無しにしてると思うのは私だけ…?

それにしても、昭和の俳優は男らしくて渋い!眼力があるよな。男達の信念や誇り、団結なんかがビシビシ伝わってくる!今の邦画でもこういう作品を作って欲しいねん!
ククレ

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