邦画ということと制作年代を考えれば、よくできたパニック物で観応えのある作品。
オールスターというだけはあり、役者は豪華でこれも見どころだろう。
練ったストーリー、設定なのはよく分かるが、後半の図面が焼失という所からが笑えるほどのご都合主義。
これは言い方は悪いがいかにも東映らしいというか、グダグダ感が逆に懐かしく思えるほどだ。
ツッコミ所も多々あるのだが、それでもハリウッドでパクられるぐらい優れたアイディアと、犯人側にもドラマを作った複眼的な描き方は高評価できるところだろう。
惜しいのは成田亨が手がけたミニチュアワーク。
当時はこれがかなり話題となったそうだが、今見るとさすがに重量感の無い走行シーンはウルトラマンレベルで残念。カタカタ走る新幹線はどうにかならなかったものか・・・・
まぁ、国鉄の協力が一切受けられなかったので大目に見ることにしよう。笑
豪華なオールスター映画なので152分という長時間はしょうがないのだろうが、海外版の100分バージョンも見てみたくなってしまった。
当時は興行的にはコケてしまったようだが、今観ても楽しめる良作だ。
余談。
特撮を担当した成田亨。
この人の未知の物をデザインする才能は天才と言っていいだろう。
でも、特撮はやっぱり素人に毛が生えた程度だな・・・
ウルトラマンをはじめ、バルタン星人やケムール人など、超魅力的な怪獣をデザインした天才です。