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ブラッド・ダイヤモンドのkuuのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.9
『ブラッド・ダイヤモンド』
原題 Blood Diamond
製作年 2006年。上映時間 143分。
1990年代後半のアフリカ、シエラレオネでの激しい内戦を描いた社会派アクション映画。
“ブラッド・ダイヤモンド”というダイヤモンドの不正な取引をめぐって起きる不毛な争いをサスペンスフルに描く。
元傭兵の密売人にレオナルド・ディカプリオ、やり手の女記者にジェニファー・コネリー、家族を愛する漁師役には実際にアフリカ出身のジャイモン・フンスーがふんし、緊迫感あふれる迫真の演技でみせる。
地域紛争が激化する“ブラッド・ダイヤモンド”の現実問題に言及した内容について、米国務省が批判したことでも話題となった問題作。
余談ですが、作中、ダニー・アーチャーが南アフリカに到着すると、空港の前に2人の女性が立ってて、彼はその横を通り過ぎるシーンがある。
その女性二人はレオナルド・ディカプリオの実の母ちゃんとばあちゃんのカメオ出演。

ダイヤの密売人であるダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、巨大なピンク・ダイヤを隠し持つソロモン(ジャイモン・フンスー)という男の存在を知る。
一方、ジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリ)は、反政府組織“RUF”の資金源となっている“ブラッド・ダイヤモンド”の真相を探っていた。。。

今作品はスタイルと中身の両方を持っている面白い作品です。
ストーリーも個人的には好みで、社会政治的な主張も多く、現実的な側面もあり、かなり中身の濃いものになってる。
登場人物も皆たくみで、ダニー・アーチャー、ソロモン・バンディー、マディー・ボウエン、コッツィー大佐、ポイズン大尉をはじめ、すべてのキャラがマジよくできてて、よく現実化されている。
ディカプリオの大ファンとまではいかないでもここでの彼の演技は巧みだと云わざるを得ないんじゃないかな。
今作品で特に興味深いのは、社会政治的なテーマに取り組む多くの映画とは異なり、今作品にはアクションもあり、それがこの映画を極めてユニークなものにしている。

こないなテーマに取り組む映画の多くは、アクションを避けてドラマやストーリーに重きを置く傾向があり、個人的にはその傾向があまり好きではない。
だから、今作品を好むのやと思います。
アクションがたくさんあって、しかも満足できるアクション。
社会政治ドラマの側面と対立すると思うかもしれないが、そんなことはない。
アクション・ジャンキーにはたまらない、楽しくスタイリッシュなアクション・シーンが満載で、バイオレンス、爆発、満足のいく血のエフェクト、程よい死体数笑、パンチの効いた銃声が楽しめる。
基本的にプチ・ランボー的なところもあり善き哉。
アクションシーンはプロットにもかなり関連しており、アクションのためのアクションではない。

撮影技術も驚異的かな。
場所の選択、カメラアングル、映像演出など、すべてが善き哉。

今作品でもうひとつ気に入っているのは、テンポと構成方法。
非常にテンポが速く、2時間20分の中に多くの内容が詰まっている。
その気になれば、パート1、パート2と合わせて5時間以上に引き延ばすことも簡単にできたんじゃないかな。
すべてのシーンがプロットの進行に大きく貢献しており、それぞれの長さは5~10分程度で、次のシーンに移っていく。
今作品は時間を無駄にせず、猛烈なペースで進むし、そのため、これまでで最も再見可能な映画のひとつとなっています。
また、時間をあけて観てしまうかも作品です。

どーでもエエ話銃器プラスナイフのですが、 

ディカプリオが最初に持っている拳銃は、マガジンにプラス2のエクステンションをつけ、アフターマーケットのサイトをつけたグロック26。
この銃は、いわゆるコンシールドキャリー・ピストル(隠して携帯する銃)で隠匿可能。
接近戦に対応できる十分な容量を備えている。
予備のマガジンは携帯していないみたい。
因みに映画やとジョン・ウィック、漫画ではキルミーベイベーのソーニャちゃんがファンブック等の表紙で持っていたりしてるかな。
ターゲットに悟られずに隠密行動するヒットマンならでは!
また、ディカプリオはブラックTフィニッシュのノンカスタムのエマーソンCQC-7フォールディングナイフを持っている。
これは、色違いで小生も持ってる。
ナイフは摩耗しているように見えるが、これは彼が以前から持っていた可能性が高いことを示しているかな。
エマーソンのナイフは世界中で人気があって、タントー型のポイントを持つ8Cr14MoVスチール製(ステンレス鋼、日本の鋼材AUS-8に似た組成)のブレードはサテン仕上げとストーンウォッシュで表面を加工してる。
また、背側にはサムディスクと同社の特許技術であるエマーソンオープンが設けられている為、瞬時にブレード展開を可能としたCQC特化モデル。
410ステンレスとG-10を片面ずつ使用したアシンメトリーデザインのハンドルは、ステンレス側にはビーズブラスト加工を、G-10側にはチェッカリングを施してある。
取り付けられているポケットクリップは握り込んだ際に中指に干渉しないようにデザインされているし、グリップの邪魔をすることはナシ。
また、映画の終盤でダニー・アーチャーが使用する拳銃は、ドイツヘッケラー&コッホのUSPコンパクトで、9x19mmが装弾されている。
携帯性を重視したこのUSPの短縮型モデルは、『P10』の名でドイツ警察に採用されてた。
小型ながら9×19mm弾では13+1発を装填でき、各国の法執行機関も導入している。
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