とり

ブラッド・ダイヤモンドのとりのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
4.1
それなりに見ごたえある内容でした。
テーマ性のわりにエンタメ要素が強かったと思う。
特撮アクションとは大きく違うけど、火薬使いまくり爆発しまくりの迫力ある映像は、かなり興奮。
デカプ達が特別何かしてるわけじゃなく、ひたすら頭を低くして逃げ回るシーンが多かったけど、けっこうアクション映画風味。
小道具関係もきっと軍事オタクには見逃せないものも多々あったことでしょう。
最後の方で爆撃ヘリが向かってくるところはものすごーくカッコ良かった!
あのバババ・・・!と向かってきた時、私の頭の中で鳴ってたのは「地獄の黙示録」のワルキューレ。
市街地戦ではランチャー出血大サービス。
乾ききった銃声音もサラウンドな広がりで臨場感たっぷり。
その市街地で、デカプが銃を向けつつ逃げ惑うところ、めっちゃヘナチョコに見えるシーンがあって苦笑。
それ以外はダークヒーローと呼んでも差し支えなさそうなほど超無敵。
なんと言っても服装がカッコ良かった。普通にTシャツの上に上着風によれよれシャツを羽織って袖まくりしてるだけ。これがめちゃくちゃかっこいー。こんな格好、そのへんで普通に見かけるのに、別物。これぞハリウッドスターの証。
無敵プリオも凄かったけど、もう一人の主役フンスーの運の良さも神レベル。
RPGゲームで運だけひたすら256まで上げきった使えないキャラなみ。
こういう真面目一筋の映画で、有り得ないほどのご都合主義な脚本はちょっと萎えますね。
一度そこがハナについてしまうと、次から次へと突っ込みたくなってしまう設定が多すぎました。
よく言えばバランス良くそつなく作ってあるし、悪く言えば中途半端。
この映画を製作した意図がどこにあるのか知らないけど、何らかの告発的なものがあるのだとしたら、よくやった…のかもしれません。
エンタテイメント娯楽映画としてもよくできてると思う。
アフリカ紛争系映画の中ではかなりとっつきやすい。
中盤あたりでヒロインジェニファーの胸元が開きすぎてたのも娯楽要素、ぶっちゃけサービスカットですね。
この映画でのヒロインの使い方は、そのサービスカットをのぞいてはとても良かった。
単なるお色気要員ではない役柄としてなくてはならない存在として描かれていたし、恋愛要素も気になるほどではなかったし。恋愛はもうちょっと薄味だともっと良かった。
作品中私がもっとも気に入ったレオのセリフ「アメリカ人は心情を吐露するのが好きだね」
いかにも他人の痛みがわかったつもり的な立派な大多数のアメリカ人(悪い意味じゃないです)を具現化したようなキャラだったのも良かった。
久々にハムナプトラのイムホテップ様(アーノルド・ボスルー)を見た。
今にも両手を高々とかかげ、砂嵐を巻き起こしそうでした。
帰り際にグッズコーナーに走り、ダイヤモンドは売ってないんかと口走った私。
連れにこの映画の趣旨を理解してないと突っ込まれたけど、そんなもんですよ・・・(笑)
MOVIX柏の葉
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