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ブラッド・ダイヤモンドのserinaのネタバレレビュー・内容・結末

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

発展途上国の犠牲の上で成り立つ先進国の豊かな暮らし。劣悪な労働環境を強いる人権問題はさまざまな産業で共通するけれど、少年兵を生み出す仕組みを作ったダイヤモンドが今でも幸せの象徴としてあり続けてるのは違和感。欧米ジャーナリストが「誰もがこの戦争に飽きている」と言う。残酷な現実=彼らの報酬・成果になるわけで、平和以上に血塗られた現場を求めているの、先進国の嫌な部分を煮詰めた感じ。

イギリスに渡ったソロモンが街中のジュエリーショップに飾られたダイヤモンドの首飾りを見入るシーンやRUFに襲撃されて死体だらけの焼け野原で佇む老人の「ここに天然資源がなくてよかった」と言うセリフから「豊かになる」とはどうことか、根本的に向き合うきっかけにはなると思う。特に日本人は世界の中でもトップクラスの"消費者"だからね。その「価値」や「安さ」には何が含まれているのだろうかって言うこと。

ソロモンとアーチャーが屈託のない笑顔を見せるシーンが1回だけあるんだけど、そこが映画として好きだった。
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