りり

着信アリのりりのネタバレレビュー・内容・結末

着信アリ(2004年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2003年公開。三池監督で、秋元康原作。実は割と好きなんだけど、何度見ても廃病院に入ってから出るまでのお化け屋敷風恐怖演出が滑りすぎてて萎える。ドアを開けてホルマリン瓶ズズズって見せつけてくるのなんなんだ…。マリエママの死体が動いてから主人公のトラウマを刺激する茶番もいらね〜! この頃のホラーって特殊メイクドロドロはマストみたいな感じあるけど、個人的にはきもいから苦手だし、唐突のうじ虫も意味不明。
それまでは結構おもしろいし(テレビ生放送の展開なんていいよね)、なんなら廃病院以降も水沼家の真実が判明したり、不吉な結末を予感させるラストだったりでおもしろいんだけどな〜(柴咲コウと堤真一の無言の演技がよい)。

というか久しぶりに見ると、なんかホラーの話題作の設定いいとこどりな感じの物語だなと思った。自分の番号から着信があり受信日時に死ぬって設定や代理ミュンヒハウゼン症候群に着目した点などはいいけど、時限的な呪いとその呪いが電子機器を介して別の人へ伝播していくこと、男女の組み合わせで呪いの解除に挑むことは「リング」だし、肌が灰色の美々子ちゃんの姿や子どもが恐怖の対象となる点は「呪怨」、ラストのビデオテープで虐待のシーンを撮影するのは「シックスセンス」といった感じで、これらの前例がなければできていない原作なんじゃないかなぁと妄想した。つまり非常に大衆受けを狙って作られたホラーなんだと思う。

とはいえ、携帯電話という当時のトレンドをホラーの小道具に取り入れた発想はおもしろいし、あの着メロもなんとも不気味で印象に残るから嫌いになれない1作でもある。
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