ぐりんでる

るろうに剣心のぐりんでるのレビュー・感想・評価

るろうに剣心(2012年製作の映画)
4.5
邦画アクションで一番痺れた。原作も好きだったけど、牙突以外に何の文句もないくらい楽しめた。

剣術アクションをかっこよく表現してくれて嬉しい🤺

しかし原作の時から思ってたけど、不殺を貫く逆刃刀とはいえあんな鈍器でフルスイングでブン殴られたら死なずとも一溜まりもないと改めて感じた
あと牙突はやばいだろあれどうにかしろw🤺
〜〜〜〜〜

昔剣道を習っていた時、2人の先生がいた。1人は丸ハゲのパワータイプ。もう1人は、静かな空気を漂わせる華奢なじいさん先生。🤺

パワーの方は勢いがすごく何度も吹っ飛ばされてその度にもっと来い的な楽しんでいる笑みがちらつき腹が立つも、また余裕で吹き飛ばされた。怖いというよりムキムキになってぶっ飛ばそうとなんども歯を食いしばって腹筋をしまくった(なぜ腹筋を鍛えようと思ったのかは不明)。なおも勝てぬ。面もコテも打たれまくって頭も腕もいてぇし😵😵

じいさん先生の方は、パワーとは違いこちらの動きを受け流しつつ指導をしてくれた。かなり穏やかな先生だったが、たまに打ち込んでくる一刀の重さは凄い。試合形式だったかで、一瞬の隙をついて正面で竹刀を振り上げたじいさん先生の佇まいを見たとき、衝撃を受けた。

背後に千手観音が見えたような。一瞬にして闘争心の一切が払われた感覚。🌅

そこから一瞬にして振り下ろされた刀は俺の脳天を直撃し面を一本取られてしまったわけだけど、まるで心の乱れそのものを一刀両断されたかのような。あの太刀筋は本当に美しかった。多分、あの一刀は音も置き去りにしていた。

もし本物の刀だったら見事な切れ味で体は真っ二つになっていたかもしれない。そんなオーラと妙な殺気、恐怖すらも打たれる直前に感じたほどだった。あんなに綺麗でまっすぐな竹刀捌きは、後にも先にも見たことがない。🗡

それから俺はじいさん先生の動きをよく見るようになった。稽古前と後には必ず黙想して気を整えるんだけど、俺はうすら目を開けじいさん先生を観察していた。

そう見るようになったからかわからないけど、黙想の時からすでに凛としたお姿、呼吸には一切の乱れを感じないかのように静かな空気が纏う。ここが森か何かであれば小鳥や蝶が寄り付くんだろうな。そう思った。そのくらい無であり、空気と一体化していた。いや空気を支配していたのかもしれない。パワー先生は今日も軟弱な門下生を吹っ飛ばす楽しみに口元がもうほくそ笑んでる(完全な思い込み)

あの繊細でいて強烈な気はこの時からもう鞘から抜刀されていたのかもしれない。俺はもうとにかくそういう風にしか見えなくなってだんだんとその先生を自分の中で神格化しまくっていた。こう書いていてさらに神格化が止まらない。

俺は素振りをしまくりとにかく綺麗な動きをすることにエネルギーの全てを割いてきた。

しばらくして俺は別の活動との両立が厳しくなりその道場をやめることになった。
それから何年も経って久々に剣道に触れることがあった。剣道経験者ということはわざわざ口にしなかったが、随分筋のいい動きだと死ぬほど褒められた。まぁ悪い気はしない😚

とはいえ俺のは付け焼き刃にすぎない。今でも忘れられないあの太刀筋はあのじいさん先生の人生の積み重ねであり、日々の心がけの賜物なんだと思う。

日々の点と点が線になる瞬間、その線が太刀筋に現れる瞬間を見た。じいさん先生にとってはそれも点なんだろう。あの一刀からそんなことを学び感じた。そんなことを思い出した🌅

これもまた、人を活かす剣とでも言えるでござるかな?薫殿

一方俺はただかっこいい動きを追求しすぎたせいかただ才能がないからかわからないが公式試合では負けまくった…声が小さいと綺麗に一本入ったと思っても一本判定をもらえず、え?と思ってる間に取られるなんてこともしばしば…トホホ😵




感想:ちなみに中学生の頃の話なので、非常に思い出補正が発動しておりますでござる!!


一献の

酒のお伽になればよし

煮えてなんぼの

おでんに候!!!!!


🍢🍢🍢