まーしー

崖の上のポニョのまーしーのレビュー・感想・評価

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)
3.0
言わずと知れたジブリ作品。
宮崎駿監督はアンデルセン童話の『人魚姫』をモチーフにしたとのこと。

舞台は海辺の街。5歳の男の子・宗介と魚のポニョの交流を描く。
ポニョを守ろうとする宗介の真っ直ぐなところ、ポニョの天真爛漫なところ、宗介の母リサの勝気なところ……場面場面でほっこりした気持ちにさせられる。
特に、リサが船乗りの夫にモールス信号で「BAKA」を連発するシーンには笑った。仕事しながら5歳の子どもをワンオペで育てることの大変さを物語っているかのよう。

ポニョの父・フジモトが何とも不気味な存在。
水をまき散らしながら道を歩くなんて、不審者にしか見えない。
声の出演が所ジョージだとすぐ気づく点は、吉なのか凶なのか。

本当はこの世の危機を描いたストーリーのよう。
しかし、ポニョの無邪気な姿から、そのような危機感は伝わってこず。どこまで言ってもメルヘンな世界観だけが印象に残る。
巨匠の宮崎駿監督がどこまで意図したか解らないが、個人的には他のジブリ作品と比べて、メッセージやテーマが掴みにくい作品だった。

ストーリーよりも、大橋のぞみが歌うポニョの曲と、ポニョのキャラに魅了される一本。