フライ

memoのフライのレビュー・感想・評価

memo(2008年製作の映画)
3.8
メモを取らずにはいられない強迫性障害に苦しむ女子高生と、叔父さんの交流を、ユーモラスを交えながら展開して行く内容は、佐藤二朗と言う強い個性を目一杯感じられる作品。
結構重めのストーリーだが、学校の先生など、佐藤二朗的なセリフの言い回しや、父親のシュールなシーンの連続に爆笑してしまった。
何をしていても、頭に浮かんだ事を書かないといられない女子高生の少し強烈なストーリーに、佐藤二朗節をたっぷり盛り込んだ笑いと、予想だにしない重い内容で、かなり考えさせられる作品だった。突然現れる女子高生の父親の弟を演じる、佐藤二朗のインパクトはかなり強烈だったが、女子高生と叔父さんが、お互い強迫性障害を抱え、不思議な交流を通じ、息苦しささえ覚える内容にも関わらず、爽やかささえ感じたのは、随所に見られる素敵なセリフがあったからに思えた。
以前、佐藤二朗自身が強迫性障害だったと言う話を、何かの番組で観たが、だからこその芯を食った素晴らしさを感じさせる映画だった。
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