がちゃん

マーティのがちゃんのレビュー・感想・評価

マーティ(1955年製作の映画)
3.9
とってもチャーミングなラブ・ストーリーです。

個性派俳優アーネスト・ボーグナインが、
意外ともいうべき可愛い演技をみせてくれます。

くせのある顔立ちで、
しつこい悪役のイメージがある彼が、
本作品の主人公マーティーを演じている。

ニューヨークの精肉店で働くマーティーは、
34歳で独身。
自分の容姿にコンプレックスを持っている。

或る晩、
友人に誘われてダンスパーティーへ。

そのパーティー会場で、
性格にコンプレックスを持っているクララと出会い、
二人はそれとなく惹かれ合っていく。

マーティーを溺愛ぎみの同居の母親は、
理由はないが彼女のことを快く思わない。

友人たちも、
彼女のことをよく言わない。

そんなこともあって、
本当は彼女のことが好きなのに、
マーフィーは、
クララとのデートをすっぽかしてしまい・・・

コンプレックスを持つ者同士が惹かれ合うという物語は、
’77年の『ロッキー』などに引き継がれていると思います。

周りの人間がどう言おうと、
自分が好きになった人間が一番なんだということを、
単純なストーリーながら深く訴えてくる。

初対面の夜。
キスがしたくてたまらないマーティーが、
クララに拒否され、
子供のようにすねる場面・・・わかるなあ。

好評だった本作は、
1955年のアカデミー賞で、
『最優秀作品賞』
『主演男優賞』アーネスト・ボーグナイン
『監督賞』デルバート・マン
『脚色賞』パディ・チャイエフスキー
を受賞して、
さらに、カンヌ映画祭でパルムドール(最優秀作品賞)も受賞している。

こういう低予算で、
少し照れ臭くなるような作品、
僕は好きです。
がちゃん

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