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浮草のよのレビュー・感想・評価

浮草(1959年製作の映画)
3.5
駒十郎が、芸者の自分に堅気の倅がいることに誇りを持っていたこと。
(はじめは自分の座の芸者と息子との恋愛を躍起になって止める理由がわからなかった)
すみ子(京マチ子)の明日食っていくために、寄生するかのように駒十郎についていくさま。

昔の芸者が一般社会とは切り離されたある種生きにくい人たちだったことわかる。

結局のところ、男に大切にされる妻というのは、「私が今更あんたに妬くとでも」と笑って理解してくれるなんでも話せる杉村春子のような女なのかも。
ただ、杉村春子も「本当の父親だと伝えて欲しい」と言ったのは、ただ自分と駒十郎との繋がりを客観的な事実にしたいという女としての欲を感じる。

役者がセリフを言うたびにその人に寄る撮り方、昔の映画に多いけど、これはなぜ?
1カットが短いと、役者が話の順にセリフを言えず感情移入しにくいから、後々長回しカットが増えていったのかと予想。
よ