徹底したショットの良さは言わずもがな。
観ていて心身ともに癒されるというか、正確には「回復していく」感覚になる。
【演出/映像面】
洗練され徹底された画作りは、それだけで物語の脚本と同値、それど…
何食って生きてたらこんな素晴らしい画を思いつくんだろう。
物語に派手さはないし、目を見張るような動きがあるわけでもないのに、素朴な余情と、そこにインクをぽたりと垂らしたように滲むひとひらの鮮烈な色…
小津作品で特に好き。何より映像感覚がとても好み。冒頭からばっちり画が決まっていて、夏の暑さがありありと伝わってくる。帰郷したような懐かしさもありつつ、旅芸人の悲哀を感じつつ、色々な感情が混ざる。若尾…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
最初の方は退屈だったけど中盤から面白くなってきた。
あらすじ
旅一座の親方(鴈治郎)は昔ながらの昭和のおやじ。
隠し妻(杉村春子)子のいる地に一座を率いて滞在する。
その存在が内縁の妻(京マチ子)…
これ、長いけど面白い。
小津が大映で撮った一本。
そして「浮草物語」のセルフリメイク。「浮草物語」は未見なのでいつか見てみたい。
京マチコ、中村鴈治郎、若尾文子、川口浩、そして杉村春子、芸達者な…