特濃ミルク

おかしな、おかしな、おかしな世界の特濃ミルクのレビュー・感想・評価

5.0
 大傑作。コメディはこういうのでいい!この映画は分かりやすく例えるなら、海賊がいない庶民版ワンピースだ。(もちろんこの作品の方が先だが)
 交通事故を起こした男が死に際に放った一言が目撃者たちを公園へと駆り立てた。
 「35万ドルをそこに埋めてきた、欲しけりゃ全部くれてやる。」
 そこから欲にまみれた人間たちの泥沼レースが始まるのだが、もうツッコミどころ見どころ満載で、終始楽しかった。内輪揉めしたり、乱入者が現れたり、プロレス始まったり、爆発したり次々と事件が起こる展開も最高で、もう言葉では説明し尽くせない。
 あと何より良かったのが、作品の根底に人間讃歌があることだ。人間誰しも欲をもってて、それ故にぶつかり合うこともあるけど、そんなこんなもひっくるめて、この喜劇としての人生を楽しもうじゃないかというメッセージを感じた。
 どんな酷い目に遭っても何年後かに笑い話に出来るなら、それは35万ドルより価値のあることじゃないか。
 
 
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