ブタブタ

のぞみウィッチィズのブタブタのレビュー・感想・評価

のぞみウィッチィズ(1990年製作の映画)
1.0
「君はその気になれば何でも出来る!」
スゲエ、誰もレビューしてない。
原作はヤンジャンにて10年の長期連載された人気マンガ(か?)
更には終了後も同一世界上の作品『MONACOの空へ』とその続編『MONACOの空へ2ALAS輝ける翼(長い!)』という漫画に同じキャラクターが登場する。
この頃ジャンプとヤンジャンを購読しててのぞみウィッチイズも最後まで読んだ。
この野部利雄先生のマンガの特徴って(この30年前の時代に於いても)古臭くて気恥づかしいってのがあって、昔のラブコメやスポコン漫画の一周回ったパロディの様に見えて、実際作者はそんな事は露ほども思っておらず、これぞ王道の漫画だと思って描いていたのでは。
この作者の(女のシュミか)描くヒロインて必ずショートカットで快活な感じなので変なパーマの藤谷美紀は似ても似つかない。
頭脳明晰で運動神経抜群で帰国子女で美少女のヒロイン・江川望と冴えない少年・司馬遼太郎(なんつー名前だ)とのラブコメだった筈が急にボクシング漫画になり主人公はオリンピック金メダルをとりプロになり世界統一チャンピオンになる。
そしてヒロインは安っぽいコンパニオンみたいな格好でSF映画?に主演しハリウッドNO.1大ヒット映画でハリウッド女優になりましたという舐めてんのか?という終わり方だった。
一方映画は最初の方のボクシング編だけ。
よく解らないのが原作漫画では主人公のライバルとして福山優吾なる天才ボクサーがいて、この字面からして実在のプロボクサーである福田健吾をモデルにしてるのは明らか。
そしてその福田健吾本人が出演してるのに福山優吾役ではなくヒロインの死んだ兄の役をやってるというのが甚だ理解出来ない。
福田健吾はそのルックスも相まって大した戦績もないのにアイドル的な人気になり当時『ウェルター』という映画に主演したり小泉今日子を抱っこした写真がファッション誌の表紙を飾ったり「こんなチャラチャラしてたのではボクサーとして大成は出来ぬであろう(´-ω-)ウム」と思ってたら案の定タイトルマッチを組まれる事もなく引退した。
この頃は「ポスト後藤久美子」「ポスト宮沢りえ」を各社必死で探してたらしくアイドルとも女優ともカテゴリーがハッキリしない“後藤久美子みたいな宮沢りえみたいな”タレントをプロモーションを掛けて売り出そうとしていた。
藤谷美紀もそんなひとりであり「フジミ」とかいう全く定着しない渾名を付けられてた。
司馬遼太郎を演じた宮下直紀はその後二時間ドラマを中心に渋い中堅所の俳優として活躍してるのでよかったと思う。
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