らんらん

女賊と判官のらんらんのレビュー・感想・評価

女賊と判官(1951年製作の映画)
4.0
ちまたで噂の盗賊紅燕、それまでは盗みこそすれ残虐な行為はしていなかったのだが、近頃では手口が荒々しくなり遂には連続強盗殺人事件へとエスカレートしていた
そんな折我らが遊び人金さん(片岡千恵蔵)は大坂へ向かうという顔見知りのお師匠さんおりん(宮城千賀子)を追いかける、かくして何かと騒がしく楽しそうでハラハラな旅が始まる、、、

片岡千恵蔵の十八番「遠山の金さん」ものなんですがちょっと異色作
何がって、これミュージカルじゃん!w
メインの2人こそ歌わないけど、道中周りが何かと歌いまくる
特に高田浩吉はそのための配役と言っていい、簡単にあらすじ書いたら全く出てこないような通りすがりの役なのに度々登場、男前でキラキラしていていかにもスターって雰囲気で軽やかに歌い盛り上げる
主要人物と直接的なからみはほぼないのにもかかわらずインパクトは大きい

オチの待ってました遠山桜に、片岡千恵蔵の啖呵、口跡も素晴らしかった
犯人は、、、この人しかいないよなーって感じw
今まで見てきた中で一番古い原健策かなー?後の東映時代劇お馴染みの悪役さん

ただ女優陣はやや魅力に欠けると思う、見慣れていない方が多いからか見分けつきにくい
あ、飯田蝶子はさすがにわかりましたけどー

あと特筆点としてはこの映画、「東横映画」です
この間「千石纏」で初めて東横映画を見て、その影響でこの作品も鑑賞
両方とも名監督マキノ雅弘の作品だからか質が高くて流石だなーと改めて
千石纏の時も思ったけどなんか戦前っぽさ?も見える作品だと思う
大げさな仕草とかいかにも芝居口調とか、でもそこが良いんですよねー
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