馮美梅

アンネの追憶の馮美梅のレビュー・感想・評価

アンネの追憶(2009年製作の映画)
2.5
物語はアンネの同級生で親友のハンネリ(映画では「ハネリ」)とアンネの父、オットー・フランクの目線で物語が進行していきます。

全体の半分ちょっとは収容所が中心に物語が進んでいきます。
率直な感想としては、子供たち、アンネ・フランクについてあまり知らない初心者、アンネ・フランクを知るきっかけとしては良いかも知れませんが、アンネ・フランクに関することを良く知る、私のような熱烈なアンネのファンにとっては、ちょっと違うんでないかい?と思うかもしれません。ちょっとキャストなども、オットー役以外の人への感情移入が出来なかったのも残念です。

微妙なシーンで、事実と若干異なっていたり(アンネの誕生日のシーンや隠れ家に初めて潜伏するシーンその他)登場人物も、隠れ家の支援者も、ほとんどメインはミープだけだし、隠れ家での生活も、捕まってからもあれ?と思う事はいくつもありました。かといって駄作かと言えば、上記でも書いたとおり、アンネについてあまり知識のない人たちにとっては、興味を持ってもらえるきっかけにはいい作品だと思いますし、最後まで集中力が途切れることなく見終わる事は出来ます。

収容所などでのシーンは、作者が願うアンネ像になっていたと思います。それをどう感じるのかは是非、自分の目でお確かめ、見届けてみてください。ちなみに私はこの作品では涙は出ませんでした。
馮美梅

馮美梅