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アンネの追憶のyのレビュー・感想・評価

アンネの追憶(2009年製作の映画)
3.1
生き残ったアンネの父による子供たちへの講演を通じて、回想形式でアウシュヴィッツでのユダヤ人虐殺を描いた作品。映画的に優れているかどうかはさておき、久々にこの手の映画を観て色々と思うところがあった。
ドイツは負けて良かったと安直に言ってよいのか分からないけれど、世の摂理・自浄作用によって負けるべくして負けたのだと思いたい。宗教が人を殺すならば、信心なんて何の意味も持たないのではないか。自分たちの作った勝手な区分によって善悪を判断し、他者の犠牲を伴いながら己だけが救われるなんて許されてたまるか、と思った。日本にも、移民難民や在日の方をその属性だけで差別する異常な人間がいて、ここ数年で更にその数を増やしているように感じるが、もしヒトラーのような話術巧みな独裁者が現れ分断を煽ったら、ここ日本でまた同じことが起きかねないところまで来ていると思う。
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