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ミツバチのささやきのshujiのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
3.8
休む暇なく働き続けるミツバチ達。唯一の安息である死でさえ巣から出なければ得られない。
映画の中に感じる死のイメージ
アナにとってそれは善でも悪でもなく、ただ惹かれていく。そして、そんな変化に抵抗するでもなくただ不可解な感情を抱き続けるアナ
最後のシーンで六角格子の窓から月に向かいささやくシーンはアナがまだ変わっていない証なのだろう。しかし、個人的にこの映画からアナを通して分かる純粋さや無垢を全面的に肯定してるとも感じず。なんならイサベルの無邪気な残虐性に魅力を感じてしまった。

そんな感じで魅力的なシーンがかなり多い映画。
あと、独裁政権下のスペインの体制批判を暗喩してるらしいがそことのリンクはあまり感じなかった。
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