YokoGoto

ミツバチのささやきのYokoGotoのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
3.6
おとぎ話の中、少女の澄んだ瞳が訴えかける、社会への強烈なメッセージが引き立つ。
ずっと観たいと思っていたが、古い作品なのでなかなか見る機会が無かった作品。TSUTAYAディスカスで、ようやく『在庫あり』になったのでDVDで鑑賞。

スペイン。フランシスコ・フランコによる独裁政治の終了前に製作され、映画など娯楽作品の検閲を抜けるために、極めて抽象度の高いメタファーで構成された映画。

スペイン内戦の終結直後、独裁政権が始まる1940年を舞台とし、内戦後の国政に対する微妙な批判を匂わせる。

とにかく少女の瞳がキラキラしていて可愛い。
こんな澄んだ瞳で見つめられたら、数々の大人の暴挙が汚く見える。
散りばめられたメタファーは、かなり難解。解説を見ないと、正直分からないので注意。

また、一つひとつの構図が、おとぎ話のようで可愛い。
絵本にしても、この構図の挿絵を書くだろうな、という感じ。

時間をおいて、また観たい。
YokoGoto

YokoGoto