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ミツバチのささやきのtomひでのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
3.0
午前十時の映画祭で「ミツバチのささやき」を鑑賞。この映画を観るのは2回目。公開当時日本でもヒットしてた記憶がなんとなくある。友人も凄く良かったと言っていたのを覚えているが、自分は昔も今回もあまり嵌まらなかった。

今回は上映前後に映画評論家の町山さんの作品解説映像が付いていた。個人的には映画本編よりもこの町山さんの解説が良かったな(笑)

家族4人(父・母・姉・妹)のそれぞれが当時のスペイン内戦、フランコ政権下の民衆の4パターンの象徴になっている話からのラストのセリフ「私はアナ」が重層的な意味になる事にとても納得(笑)スペインからフランスに移住したピカソとゲルニカの話、フランコ政権の異常性もこの解説で知ったが、映画本編からはこんな背景は微塵も感じられない。フランコ政権の厳しい検閲から逃れる為に簡単にはその構造が分からないような映画につくられている…。

この背景を世界の人々は踏まえずに、当時『ミツバチのささやき』は世界に羽ばたいたんだな。

村での「フランケンシュタイン」上映時にインサートされる映画に見入る子供たちの表情、目の輝きがめちゃくちゃ印象に残る。
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