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ミツバチのささやきのskipのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
4.2
六角形の格子の窓枠に琥珀色の光が蜂の巣を彷彿とさせたり、扉から差し込む光が十字架のようになってたり、広い野原に豆粒のような姉妹とか、オルゴール付きの懐中時計とか、線路に耳を当てて電車の音を聞くとか、どこを切り取っても印象に残るカットが美しい。

そして印象に残るといえば、何と言っても主演のアナちゃんの吸い込まれるような黒い瞳。純粋さの一方で、怖いくらい大人の顔を覗かせたりする。子どもって怖い。
アナちゃんはもちろんだけど、ちょっと生意気でイジワルなお姉ちゃんのキャスティングも絶妙。

少女と家族の日常を描きながら、スペイン内乱批判を暗喩しているようですが、勉強不足なもので、そこらへんを読み取るまでには至らず。もう少し勉強して見返したいし、ビクトル・エリセ監督の他の作品(エル・スール)観たいです。新作も観たい!
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