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ミツバチのささやきのasaのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
4.5
現時点で2024年ベスト映画

「瞳をとじて」は老いた人々の感情の機微、死生観、
「ミツバチのささやき」は無垢な少女の「怪物」との邂逅に何を思うか
と対照的な主題

ただどちらも、極限までに説明を省いたプロット、光を最大限に生かしたアングル
同じ監督の美学が随所に

特にどこを切り取っても美しい構図は、画集を見てるような感覚になる
その中でゆるりと物語が進むような
野暮な考察はできるけど、一意に定まるわけもない

エリセ監督の映画は「印象派の絵画」
見方を縛られないような子細な説明を省いた柔和な視覚的表現
光を空間と時間による質的、量的な変化で捉えて構図に落とし込む
写実的でなく抽象的な映画の楽しみ方を知った

モネが「光の画家」なら、エリセはそれを映像作品で表現している

最後の邂逅は、アナが映画で得た感情を観客に追体験させてくれてる

映画の見方が大きく変わった

200本目
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