ルキノ・ピ助ンティ

ミツバチのささやきのルキノ・ピ助ンティのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
4.8
再見。2019/10/04
尊く、そして静謐でありながら影がある。シーン毎に映画の奇跡がある。観ながら感動が沸き起こる。個人的至上の映画「雨月物語」と肩を並べるほどの感動。
映画の奇跡とは、虚構が現実を上回る時、と思っているのだけど、正しくこの映画はそれである。この映画から、無声の映画(元は連続した写真)というのは映画の原点にして頂点とも思える。監督がそれらから学んだ技術がこの映画でも遺憾無く発揮されていて、監督の映画愛がひしひしと伝わる。
映画に対して個人的な意見や断定することは好きじゃないけれど(監督やスタッフ、俳優に限らず映画というものは世代を超えて様々な捉え方をされるから)、みんなこの映画から「映画」を学ぶべきだと思う。
とか言いながらベストには入れないんだけどね。