テレビ好きには堪らない映画。歯磨きしながらの旅行番組のあと、旅行シーンになるのは単に編集の作為かもしれないが、だからこそこの映画はテレビがポイントだと宣言しているかのよう。箒を使って三味線練習する時…
>>続きを読む正直さいきん労働するのに手一杯で映画館に行ってみてもああ映画終わったあとどうしよう…と考えてしまうこともしばしばで。でも『チーズとうじ虫』はそんな時間がなかった、豊かだった。大好きだとか愛してるとか…
>>続きを読む生まれて死ぬこと。
未来はわからないと言えど、死ぬまでは生きていること、最後は死ぬことは確実に決まっている。
生きると死ぬが重い鉛の砂時計のように常に私の中にある。
ただ、本作を観ているとその鉛の砂…
人間が死に向かうとき、「熟す」のか「腐る」のか。老いることで増す芳醇な香りと死に近づいている不穏な臭さ、言語化しなければどちらかわからないものが嗅覚を刺激し、泣きそうにはなるけど別の怖さで引き戻され…
>>続きを読むボロボロに泣いた。
ドキュメンタリーを撮る、というか撮影するっていうことがすごく重要で、でも同時に日々を記録する側に回ることで、被写体の生活の営みに参加できないという矛盾もかかえていて。
だから…
同日に『VORTEX ヴォルテックス』を観て、この作品とのおおきな共通点である死について、ぐるぐる考えている。
『ヴォルテックス』はフィクションで、死にいたるまでの苦味をひたすら凝縮したよう。でも…
とんでもない作品
文脈によるショットの強度よりも、一つ一つのショットに込められた、もしくは滲み出してしまう重みを苦しくなるほどに感じる。
カメラを構えるという行為が、被写体とカメラマンに与える断裂…
撮ることの倫理の思考を誘うという意味で佐藤真以降のドキュメンタリーで非常に貴重。この監督は撮影以上に生活を最上位に置いているのだろうし、監督の「撮影してると手伝えないね」の一言がこの映画そのものの成…
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