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善き人のためのソナタのこーたのレビュー・感想・評価

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
3.9
東西ドイツ国家時代の東ドイツでは、全てを知ろうとするシュタージによる絶対監視体制が敷かれていた。
シュタージの一員として尋問の講義をする主人公は出世コースを順調に歩んでいた。ある日東側の大臣に、劇作家である男の監視を命じられる。これが一つのキーポイントになっていた。監視を続ける中で、徐々に主人公は監視対象である劇作家夫婦に共感し、情が湧き始める。彼が意図的に報告を偽ったのが、決定的だった。そこからは劇作家・主人公がお互いも知らない中でいつシュタージにばれるか否かを緊迫感のある展開で描かれる。ラストは妻の裏切りと、庇われたことを知った劇作家が感謝の意を込めて本を出版する…。
ストーリーは緊迫感があって、激しくはないがつい見入ってしまう展開だった。しかしうーん。完全フィクションとなるとこれはプロパガンダでは?とも思う。東ドイツ体制の闇が描かれつつ、悪い人ばかりじゃなかったんやでと良心的側面も描いてるので。どうなんでしょう?
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