Tactoo

善き人のためのソナタのTactooのレビュー・感想・評価

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
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心穏やかに余韻に浸る。東ドイツの監視社会。社会主義と芸術の相性の悪さ。ここまで酷かったのかと知った。

それでも彼をここまで変えたのは盗聴したが上の「人間を知る」という行為であって、「愛を知る」結果に繋がる。つまり芸術行為だ。ソナタを聴いてちょっと堪える姿は、すごく人間的で素敵。やっぱり人は善にも悪にもちょっとしたことで変わる可能性があるんだな。

それにしても旧東ドイツの体制に呆れる。第二次世界大戦で終結しても戦勝国が結局このような形で同じようなことを行っていたとは。

壁が壊れ、東ドイツ記念資料館で監視されてた自分のデータ閲覧できるのめちゃくちゃ驚いた。誰に監視されてたまでちょっと個人情報がばがばなのもすごい。でもそれだけ大きく国が動いて、本当の意味で平等になっている。ベルリン崩壊のすごさがより身に沁みた。

「善き人のためのソナタ」ってタイトルから素晴らしいね。
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