イチロヲ

宇能鴻一郎の人妻いじめのイチロヲのレビュー・感想・評価

宇能鴻一郎の人妻いじめ(1982年製作の映画)
3.5
住宅ローンの返済に追われている新婚夫婦(寺島まゆみ&小松明義)が、2階部屋を極楽蜻蛉なカップル(梓ようこ&丹古母鬼馬二)に貸してしまう。仲睦まじい夫婦がトリックスターに翻弄される様子を描いている、日活ロマンポルノ。

1977年度「宇能鴻一郎の上と下」をアレンジしたような作品。ロマンポルノの常連俳優が喜劇役者ぶりを遺憾なく発揮しており、終始口角の上がった状態で、気持ちの良い鑑賞に浸ることができる。

役者陣では、丹古母鬼馬二がサックス(楽器)の音色で女を蕩かしていく、キョーレツなキャラクターを熱演。主人公の一人称語りでは、「わたし、あの音に弱いんです。バルトリン腺が緩んじゃうんです」に大笑いさせられる。

寺島まゆみの精気に満ちた芝居が、鑑賞者に元気と活力を分け与えてくれる。ロマンポルノという枠組みにおける、純然たるアイドル映画を堪能することが可能。
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