アキヒロ

フランケンシュタインの花嫁のアキヒロのレビュー・感想・評価

3.4
『フランケンシュタイン』では人間が神の真似ごとをして人造人間を作ることのタブーを描いていたんだけど、
できたものは怪物で人の心を宿していない不完全な人間だった。

それが今作では最後風車小屋で焼け死んだはずの怪物が生きており、一度人間たちに捕まるものの森で迷子になって盲者に匿われるシーンがある。
盲者は目が見えずに怪物のケガを手当てすると、怪物は涙を流す。
「私は見ることができない。君は話すことができない。私はずっと孤独だったが、神は私たち二人を引き合わせてくれたんだ」

そこで怪物は「孤独は良くない」という盲者の言葉を信じて「相方」を探し始める。
プレトリアス博士は怪物に言葉を教え、人工脳を作り、女性の死体を怪物の花嫁としてふたたび生み出すことをフランケンシュタイン博士に要求する。

結局、花嫁は作ったものの、花嫁は怪物に触れることすら拒絶。
「お前も俺のともだちにはなれないのか」
怪物の孤独は癒えなかった。
それどころかより深い傷を負ったとも言える。
アキヒロ

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