あれ、おかしいぞ。既視感が止まらない。
この映画の主人公は紅竜ではない。矢代忍だ。一応日本人設定だ。なのになぜか「女必殺拳」と全く変わらない展開。たしかに監督ソクブンだから(「女必殺拳」の脚本はソクブン)いっしょなのかしら。ひょっとしてソクブンはこの展開だけで一生喰っていこうと思ったのかしら。「女必殺拳」錬金術。
相変わらず父の仇とばかり潜入する紅竜……じゃなかった矢代忍。まあ志穂美姉ですよ。そして追跡して証拠が手に入れられると思った瞬間に証拠人が吹き矢で殺されれるというおなじみの展開。
さらにはなぜかヌンチャクぶんぶんと振り回し。まあソクブンにストーリーの新規性を求めてもいかんですよ。主人公変わっているのにワンパターンというもはやこれは「志穂美映画」というジャンルですぜ。
今回の見所は志穂美七変化。ギャンブラー、紳士、お茶くみばあちゃん、尼僧、せむし女。お茶くみばあちゃん役はどうみてもコント。せむしもそうか。志穂美がぷるぷる震えているのに爆笑。敵のアジトに行ったときは髭の紳士になるんだけど、かえってばれる服装だと思うんだけどなぁ。宝塚感満載。
志穂美を裏切るの女子に田中久子。例によって首領に薬漬け。単純だなぁ(でも大好き)。なぜか敵の首領はクマのキグルミを着て田中を抱く。意味が解らない。終わったあとキグルミを脱ぐのも意味が解らない。当然最後は裏切ったから吹き矢で殺される。あああ、この人こんな役ばっかだよ。
あとマッハ文朱が出ているけど、最後まで観てもなぜ出ているかわからない。この人はこの映画に関係がある人なのか。疑問は疑問のまま映画は終わる。シュレディンガーの文朱。
ラストはなぜか敵のアジトの裏で爆発どかーんどかーんどかーん。さらに首領はなぜか裏にあったロープウェイに乗り込む。どんなアジトなんだ。ロープウェイでの闘いは今作の一番の見せ場。大好き。怖くて観ててくらくら。
全体としてまたこれって感じなれどそこはソクブン。見せる作品になっている。志穂美マンセーの自分としては満足ですよ!