鍋レモン

自虐の詩の鍋レモンのレビュー・感想・評価

自虐の詩(2007年製作の映画)
3.4
⚪概要とあらすじ
4コマ漫画の常識を覆した業田良家の同名ベストセラー漫画を、『ケイゾク』『トリック』シリーズなどで独自の世界観を持つ堤幸彦監督が実写映画化。

子どものころから不運続きの幸江(中谷美紀)は、乱暴者で酒飲み、仕事もせずギャンブルに明け暮れるダメ亭主イサオ(阿部寛)に健気に尽くしていた。見かねた隣人に別離を勧められ、パート先の店主にしつこく言い寄られようとも、イサオと一緒にいることが何よりも幸せ。そんなある日、刑務所帰りの父親が幸江の前に現れる...。

⚪感想
「前略 お母ちゃん あなたはなぜ私を産んだのですか そして なぜ私を捨てたのですか」

中谷美紀さん演じる幸江の不幸さと健気さと阿部寛さん演じる元ヤクザで無職でだらしないイサオ。
実は2人とも素敵な人だった。

中谷美紀さんの演技力が凄くて日本アカデミー賞で主演女優賞に選ばれたのもわかる気が。
『嫌われ松子の一生』も観たい。

ちゃぶ台返しのシーンはどれも印象に残る。醤油の蓋がとれただけだったり、ちょっと口が滑っただけだったり、思いやりが裏目に出たり。
今だったらちゃぶ台返しで落ちた食べ物がもったいないとかでクレームする人がいそうで笑ってしまった。

午後のロードショーで2回くらい観たことあったけど遠藤憲一さんが出ているの初めてわかった。
可哀想だったけどもっ。

部屋がないから霊安室は悪意が...。笑

熊本さんというキャラクターが素敵すぎて、別れの際のお弁当と餞別には泣かされてしまった。
友情も凄く良かった。

思っていたよりもハートフルで心に響く物語だった。一般的なラブストーリーとはちょっと違うけどこれもまた優しい。
世界観は貧乏だけど奇抜でちょっとへんてこで好き。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
GYAO!で振り返り。
鍋レモン

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