麻衣

ラブゴーゴーの麻衣のレビュー・感想・評価

ラブゴーゴー(1997年製作の映画)
4.1
台湾巨匠傑作選2023②
一緒にいてくれたことへの感謝と相手の平穏な人生を願うこと、人が人に対して向けられる究極の愛の形はそれかもなと思う。誰かに好意を向けた時、自分のことを知ってほしいし、その人の人生に自分を登場させたいと願ってしまうけど、それはまだ未熟で、本当にその人のことを想えるようになった時というのは、自分という存在の有無に関わらず相手の幸せを願うことができるようになった時なのだと思う。お互いに愛情を持っていてもかえって関わらない方が幸せみたいなこともきっとあるだろうしね。
人を救えるのは愛だけかもしれないとわりと真面目に思った。死にたい時の「死なないで」とか、失恋で心がズタズタになってる時の「一緒にケーキ食べませんか?」とか、関係の親疎や愛の熟度に関わらず、その瞬間にただ1人でも自分を気にかけてくれる誰かがいると思えること、それは十分生きのびる理由になりうるよね。ラブゴーゴー、良いタイトルだ。
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