けーな

1000日のアンのけーなのレビュー・感想・評価

1000日のアン(1969年製作の映画)
3.6
エリザベス1世の母であるアン・ブーリンが、ヘンリー8世に目をかけられてから、処刑されるまでの1000日間を描いた実話ベースの物語。

それにしても、アンが、罪をでっち上げられて処刑されるに至る経緯が、あまりに非情。ヘンリー8世、酷すぎる。過去の英国王室は、ドロドロだったなと、やっぱり思う。

少し前に観た「ブーリン家の姉妹」では、アンとメアリー2人の姉妹の話だったが、今作では、アンを中心に描いている。今作と史実においては、メアリーが姉で、アンが妹なのだけれども、何故だか、「ブーリン家の姉妹」では、メアリーが妹で、アンが姉となっていた。

1969年の映画だが、古さを全く感じなかった。宮殿内の様子や衣装が、とても見事に再現されていて、素晴らしかった。アカデミー賞10部門にノミネートし、衣装デザイン賞を獲得しているのが、頷ける。

アンを演じたジュヌヴィエーヴ・ビュジョルドが、とても可愛い顔立ちで、しかし、厳しく言うところは言うっていうような雰囲気が、アン・ブーリンの雰囲気をよく出していて、とても良かった。

アンが言い放ったセリフ「娘のエリザベスが、立派な女王となり、私の血は無駄にならない‼︎」が、印象的。確かに、その通りになるのだから。小さなエリザベスが歩く姿で終わるラストが印象的。以前に観た「エリザベス」をまた観直したくなった。
けーな

けーな